JR東海は18日、2015年春をめどに武豊線を電化すると発表した。
電化されるのは、武豊線の大府駅(愛知県大府市)~武豊駅(愛知県知多郡)間の19.3キロ。背景には、非電化区間の高山線で使用されているディーゼル車両が更新時期にきていることがあり、運行のコストを含めて検討した結果、武豊線の既存のキハ75形車両を高山線に転用させ、武豊線を電化させることにした。武豊線の電化後は、東海道線や中央線などで採用されている313系の新製車両が投入される。使用車両の共通化により、輸送サービスの効率化や列車遅延時の対応能力の向上も可能となる。投資額は約82億円で、電化の開業は2015年春の予定。
武豊線は、1886年に東海道線の建設資材を運搬するために敷設されたが、現在は、武豊や半田から名古屋への通勤通学路線の性格をもつ。愛知県内のJR線で、唯一非電化路線として残っていた。JR東海の旅客線の電化は、1987年の発足以来初めて。JR東海によると、今回の電化により、CO2(二酸化炭素)の排出を年間で約2900トン削減できるという。