京阪電気鉄道は25日、寝屋川車両工場に保存している60形車両「びわこ号」を、40年ぶりに走行可能な状態にすると発表した。
びわこ号の復活にあたっては、寝屋川市と京阪電気鉄道が連携して、復活プロジェクトをスタートさせる。市制施行60年を来年迎える寝屋川市の「まち」のイメージアップ戦略と、開業100周年を今年迎える京阪電気鉄道の沿線価値向上をめざす取り組みとの、両者の思いが一致した。今後は、車庫内での走行を実施し、最終的にはイベント列車などとして京阪本線での走行をめざす。また、撮影会や関連グッズの販売も予定する。
60形車両のびわこ号は、1934年に大阪の天満橋と滋賀の浜大津を72分で走行する特急として運行を開始。2つの車体の間を1つの台車で支える「連節車」として、日本で最初に導入された。1970年に引退し、1980年から「ひらかたパーク」や寝屋川車両工場で静態保存されていた。2009年には経済産業省の近代化産業遺産に認定されている。