JR西日本は5月の定例社長会見で、大阪の北新地駅に可動式ホーム柵を設置することを明らかにした。同社では初めての導入となる。
可動式ホーム柵は、利用者のホームから線路への転落防止や列車との接触事故防止のために、駅ホームに設置される。車両の出入り口付近に設けられた扉が列車の到着後と発車前に開閉し、列車に乗降できる。JR西日本では来春、JR東西線の北新地駅に導入し、乗降客や列車ダイヤへの影響を検証する。JR西日本の導入は初めてで、条件が合えば、ほかの駅でも設置を検討するという。北新地駅で導入する理由として同社は、雨天によるスリップの影響もなくほぼ一定の枠内で列車を停止させることが可能であることや、北新地駅の転落事故がほかの駅より多いことをあげている。
北新地駅で通勤形の4ドア車両にあわせてホーム柵が設置されると、尼崎~奈良間の「直通快速」に使用されている3ドアの近郊形車両は実質停車できなくなり、使用車両の行方が注目される。
東京では、JR東日本が山手線への可動式ホーム柵の導入を進めており、恵比寿駅で今月26日から、目黒駅で8月28日から使用する予定となっている。