JR東日本千葉支社は11日、京葉線に設置している防風柵(さく)を増設すると発表した。風による列車運行の影響を少なくし、運休を減らすねらい。
防風柵が設置されるのは、潮見・葛西臨海公園間の両側と二俣新町・南船橋間の片側(海側)の橋りょう部および高架橋部。同区間の橋りょう部には、すでに2007年に防風柵が取り付けられているが、高架橋や山側の一部にも拡大し、強風による輸送障害を減らす。防風柵の設置工事は今年の夏以降で、全面的な使用開始は2012年秋ごろの見通し。
JR東日本では、風速が毎秒20メートルを超えると徐行運転とし、同25メートルで運転を見合わせている。2006年1月の羽越本線脱線事故を受けて風速計を増設しており、昨年末には2006年当時の3倍の数となった。一方で風速計が増えると、規制値に達しやすくなる傾向があり、特に沿岸部を走る京葉線では、強風による長時間の運休や遅延が発生しやすくなっている。