いすみ鉄道は6日、同社が抱えていた存廃問題について、鉄道事業の存続が決定したことを明らかにした。
千葉県や周辺自治体で構成する「いすみ鉄道再生委員会」の会議で6日、存続が決定した。いすみ鉄道は、千葉県の旧国鉄木原線を引き継いだ第三セクターで、開業以来赤字が続いている。2009年度や2010年度の6月までの実績をもとにした今後の収支見込みによっては、廃止の可能性が示されていたが、経費削減や旅客誘致などの取り組みが認められ、長期的に黒字化できると判断された。ただし、引き続き企画列車やグッズ販売などの増収策を講じることや、地域住民などによる利用があること、自治体が支援をおこなうことなどが存続の条件になる。
いすみ鉄道は2009年に公募で決定した鳥塚氏が社長に就任。ムーミンをあしらった列車の運行を開始したほか、2010年3月には、高額な訓練費を応募者が自己負担するという条件で運転士を募集するなど、ユニークな取り組みで話題を集めている。