京阪電気鉄道の「京阪特急」が運転を開始してから、9月1日で60年を迎える。
大阪と京都を結ぶ京阪特急は、1950年9月1日に運転を開始した。当時は、天満橋~三条間をノンストップの53分で結び、平日と土曜日の朝と夕方に2本ずつ運転した。翌年の1951年には特急専用車の1700系が登場し、現在も使用されているハトマークの掲出が始まった。車両の増備や線路の改良により、1952年に、所要時間は48分に、運転時間は終日となった。1953年には新性能車両として1800形が登場し、一部の車両にテレビを設置した「テレビカー」の運転も開始した。1956年のダイヤ改正では、天満橋~三条間が42分、京橋~七条間が35分に。その後、淀屋橋の延伸や鴨東線の開業で、運転区間が延びることになった。鴨東線の開業時に、現在も活躍している8000系が登場。後にダブルデッカー車も連結され、好評を博している。一方、京阪間をノンストップで運転していた京阪特急だったが、1993年から一部列車で途中の中書島に停車するようになり、2000年には全列車が丹波橋と中書島に停車するようになった。現在はノンストップの列車はなく、速達型の快速特急とともに、沿線住民の利用を重視した運転形態がとられている。
京阪電気鉄道は、京阪特急の60周年を記念して、車両のヘッドマークの掲出や、記念グッズの販売をおこなう。ヘッドマークは、8000系全編成に取り付けられ、9月1日から9月30日まで運転する。記念グッズは、メダルセットとネクタイの販売で、9月11日の午前9時から主要駅の駅事務室などで販売される。メダルセットは、真ちゅう製で1900系、旧3000系、8000系の3種類のイラストのセット。シリアルナンバーつきで、1セット1000円、3500セットの限定販売。記念ネクタイは、京阪特急のハトマークのシルエットが入ったデザインで、1本3000円、1000本限定販売となっている。