9月16日に、近畿日本鉄道が創業100周年を迎える。
近鉄は1910年9月16日に奈良軌道として設立され、同年10月に大阪電気軌道と改名された。難工事の末、1914年に生駒トンネルが開通すると、伊勢鉄道など周囲の私鉄を買収していき、大阪~名古屋間の連絡を実現。1944年には南海鉄道と合併し、現在の近畿日本鉄道という名称に変わった。改軌工事や「ビスタカー」の導入、さらなる買収を続け、1960年代前半には名阪間の利用客のうち、約7割のシェアを占めるに至った。現在は、2003年に投入された「アーバンライナーnext」など、車内の快適性が向上した車両が名阪特急で活躍している。
近鉄では、創業100周年にあわせ、記念ツアーやグッズ販売、利用者へのプレゼントを実施する。記念ツアーである「近鉄産業遺産見学ツアー」は、9月25日~11月21日で計5回開催。経済産業省の「近代化産業遺産」に認定された「旧生駒トンネル」の内部を歩いて見学し、日本最初のケーブルである「生駒鋼索線」の巻上げ機を見学することができる。また、9月1日からは歴代車両をデザインした特製台紙付きの「スルッとKANSAIカードセット」を、9月16日からはこれまでの車両をピックアップして掲載した「懐かしの名車両カレンダー」と「電車型ホッチキス“伊勢志摩ライナー”」を、それぞれ数量限定で販売。そのほかにも、創業の日である9月16日から18日までの3日間に、近鉄の駅ナカコンビニおよび駅売店にて500円以上買い物をした場合、各店先着100人または30人に、近鉄電車の行先表示板4枚をプリントした記念マグネットタイルをプレゼントする。マグネットタイルは、「奈良線・京都線・橿原線」「大阪線」「南大阪線」「名古屋線」の4タイプに、シークレット1タイプを加えた、合計5タイプを用意。また、全5タイプが1セットとなった限定版を、9月19日に大阪難波駅または近鉄名古屋駅を、9時、10時、11時ちょうどに発車する名阪特急アーバンライナーの車内で販売する。