来年3月12日にダイヤ改正を実施するJR東海、JR西日本、JR四国、JR九州は17日、改正の概要を発表した。2回目の本記事では、5つの特急列車の愛称が消滅するJR西日本の在来線の改正内容を紹介する。
JR西日本では近畿エリアで新型車両の導入を進めており、新型車両の運転本数が増加する。
北陸方面の特急には683系4000番台が増備され、大阪~富山間の特急「サンダーバード」がすべて683系4000番台となる。また、大阪~金沢間の特急はすべてが「サンダーバード」の681系または683系による運転となり、485系による特急「雷鳥」の定期列車は廃止となる。
北近畿方面の特急には新たに287系が順次投入され、来年6月時点で、北近畿地区と京阪間を結ぶ列車の半分以上が287系による運転となる。新型車両の導入にあわせて列車名が全面的に見直され、5つの特急列車名がダイヤ改正で消滅する。新大阪駅発着の「北近畿」は「こうのとり」へ変更、「文殊」と「タンゴエクスプローラー」は廃止、京都駅発着の「たんば」は「きのさき」へ統合、「タンゴディスカバリー」は「はしだて」や「まいづる」に統合される。北近畿タンゴ鉄道に乗り入れる列車は、新大阪駅発着が廃止され京都駅発着のみとなる。
近郊形車両は、225系の増備により、琵琶湖線、JR京都線、JR神戸線の土休日の新快速がすべて12両編成になる。また、521系の増備により、敦賀~金沢間の旧型車両の一部が置き換わる。
次の改正では、大阪駅に直通する快速列車が増える。阪和線と大和路線では、昼間時に1時間あたり6本運行している普通列車のうち、それぞれ2本が快速列車へ変更となり、大阪駅を経由する「関空/紀州路快速」と「大和路快速」が、約20分間隔から約15分間隔に変わる。JR宝塚線では、昼間時に運転している宝塚方面とJR東西線との直通列車が廃止となり、大阪駅発着の快速が30分間隔から15分間隔に変わる。
このほか、琵琶湖線の新快速が南草津駅に、大阪環状線の快速が大正駅に停車するようになる。また、「はるか」の臨時列車や「はんわライナー」の運転取りやめなどが実施される。