JR東日本は10日、新しい列車制御システム「ATACS(アタックス)」の使用を仙石線で開始した。
ATACSは、保安のための膨大な地上設備を減らすことを目的に、JR東日本が開発した新しいシステム。無線通信を利用したシンプルな構成で、列車が自ら在線位置を把握して通信することにより、信号機間の「閉そく」を作ることなく列車間隔の制御を実現することができる。
今回使用を開始したのは、仙石線のあおば通~東塩釜間。来年度以降には、現在の列車間隔制御の基本機能に加え、踏切制御や臨時の速度制限などの応用機能も設置する予定。
ATACSは1995年にシステム開発がはじまり、長期間にわたって走行試験が行われてきた。無線を用いた列車制御システムは海外においても開発が進められているが、本格的な都市型鉄道での導入は世界初。