鉄道コム

JR九州、交流型の蓄電池車両を開発

2012年3月22日(木)19時27分

817系蓄電池電車(イメージ)
817系蓄電池電車(イメージ)

JR九州は21日、非電化区間を蓄電池で走行できる、交流型電車を開発すると発表した。交流電化方式での蓄電池電車は国内初の試みとなる。

新たに開発する蓄電池電車は、近郊型交流電車817系2両を改造し、交流電力を変換する装置と、リチウムイオンの大容量高電圧の蓄電池を搭載するもの。車両の新造ではなく、既存車両の改造とすることで、交流電化方式の設備、電車のパンタグラフやモーターなどを活用でき、コストが抑えられるのが特徴。電化区間では、架線からの電気で走行し、停車中に充電する。非電化区間では、蓄電池で走行し、ブレーキの回生エネルギーで充電する。同社によると1回の充電で約30キロ運行できるといい、実用化されれば、電化・非電化に制約されない運行が可能になる。

最高速度は、電化区間が時速120キロに対し、非電化区間は80キロ程度。JR九州管内の非電化区間を走る気動車キハ200系では最高時速110キロで、速度面で差はあるが、加速力は増すため、運転時分の短縮につながる。また、気動車に比べ、エネルギー効率が上がり、運行コストは下がると見込む。JR九州は、2012年4月に設計を開始し、2013年に走行試験を始める予定。

JR東日本では、直流電力を使った同様の蓄電池駆動電車システム「NE Train スマート電池くん」を2008年度から開発し、現在、試験走行を行っている。

2012年3月22日(木)19時27分更新
 

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 伊予鉄道7000系営業運転開始[2025年2月]
  • 京成3200形営業運転開始[2025年冬]

鉄道コムおすすめ情報

画像

高崎・盛岡に新型気動車

ハイブリッド気動車「HB-E300系」2025年度下期デビュー。八高線や釜石線などに投入。

画像

東武の車両「記録推奨度」

この車両、いつまで走る? 引退が危ぶまれる車両や、見た目が変わりそうな車両をご紹介。今回は東武編です。

画像

4000系が「機関車風」塗装に

「西武秩父線開通55周年記念車両」11日運転開始。4000系をE851形を模した塗装に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、高倍率ズーム・広角レンズ編です。

画像

京都鉄博に381系

12月12日~17日に特別展示。16日までは、一部で「スーパーくろしお」色ラッピングも実施。

画像

11月の鉄道イベント一覧

数百件の情報を掲載中。鉄道旅行や撮影の計画には、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。