しなの鉄道は4日、国鉄型の169系全編成を来年4月に引退させると発表した。
169系は、JR信越本線横川~軽井沢間の運行時に補助用電気機関車EF63形との協調運転が可能な車両として、1968年に登場。国鉄からJR東日本に引き継がれ、しなの鉄道が開業すると3両を1編成とする4本(12両)が同社の所属となった。国鉄型の直流急行形電車としては全国で唯一残った営業車両で、「湘南色」に塗装が戻されるなどして、鉄道ファンから人気があった。しかし老朽化は免れず、昨年7月にはJRへの乗り入れを中止し、今年2月には1編成が廃車に。そして、残る3編成についても、2013年のダイヤ改正で定期列車の運用から外れ、4月29日(祝)の臨時列車でラストランを迎えることが決まった。
169系の引退を記念して、しなの鉄道はイベント「ありがとう・さようなら169系」を開催する。12月22日(土)には、廃車されたS54編成の部品販売会を、来年1月27日(日)以降は、往年の急行「志賀」「信州」などの運転を行う予定。