JR西日本広島支社と広島市は4日、可部線を1.6キロ延伸する事業に合意したと発表した。新駅を2つ設置し、2015年春の復活開業をめざす。
復活する区間は、可部駅から旧河戸駅の先、荒下県営住宅跡地までの約1.6キロ。電化単線で、1面1線の中間駅と、1面2線の終点駅の2駅を設置する。延伸区間には、県営住宅や安佐北区役所などがあり、需要が見込まれている。延伸事業の主体は、JR西日本、関係バス事業者、広島市などで構成する「JR可部線活性化協議会」。電化や踏切の設置、駅の整備など、約27億円かけて行う。
延伸区間には、廃止される前の線路が残されており、約11年ぶりに復活することになる。JR発足後、廃止区間が復活するのは初めて。
可部線は全線が広島市内を走る電化単線で、全長14キロ。1969年に横川~三段峡間の全線が開業したが、2003年12月に非電化区間だった可部~三段峡間46.2キロが廃止となり、現在は横川~可部間となっている。