JRグループは15日、特定のエリアを周遊できる乗車券「周遊きっぷ」を、2013年3月31日の利用開始分で終了すると発表した。
周遊きっぷは、1955年に発売開始された「周遊割引乗車券」(周遊券)にかわる切符として、1998年に登場した。当初67のゾーンで設定されていたが、利用者数の減少に伴い徐々にエリア数が減り、昨年4月からは13のゾーンのみに。JR共通で時期に関係なく使用できるフリー切符として、「北海道ゾーン」や「四国ゾーン」、「九州ゾーン」などは鉄道ファンの注目度が高かったが、今年3月末で全廃することになった。
4月以降、首都圏から北海道への旅行者向けに、JR東日本とJR北海道が新たなフリーきっぷを発売する。JR北海道全線に乗車できる「北海道全線フリーきっぷ」と、函館や札幌を含む道南エリアに乗車できる「みなみ北海道フリーきっぷ」の2種類。4月1日分から発売する。フリーエリア内では特急・急行列車の普通車自由席が乗り降り自由で、フリーエリアまでの往復は、東北新幹線(東北本線)の運賃部分が有効。特急券等を購入して東北新幹線や寝台特急「あけぼの」に乗車できる。価格(大人用)は、「北海道全線」(5日間有効)が2万9800円、「みなみ北海道」(3日間有効)が2万3000円。都区内発着の場合、周遊きっぷの「北海道ゾーン」よりも安く北海道の鉄道旅行ができる。