JR北海道は21日、函館本線の五稜郭~渡島大野間の電化工事に着手し、4月に起工式を行うと発表した。
電化する区間は、函館本線と江差線が分岐する五稜郭駅から、北海道新幹線の新函館駅(仮称)となる渡島大野(おしまおおの)駅までの14.5キロ。北海道新幹線の開業に合わせ、市街地から離れた新幹線の新駅と函館市の中心駅である函館駅との輸送向上を図る。すでに電化されている函館~五稜郭間を含めて直通のアクセス電車を走らせ、約27分かかっている函館~渡島大野間を17分程度に短縮する計画。電化工事費は約18億円。2015年度の新幹線開業時までに完成させる。
渡島大野駅は、「スーパー北斗」などの在来線特急の停車駅とし、新幹線との乗り継ぎを図るほか、函館方面のアクセス電車用のホームも新設する。新幹線と在来線は同一平面とし、階段なしで乗り換えができるようにもする予定。
同区間の電化は、新幹線の札幌延伸時に並行在来線を経営分離させる条件の1つとして、JR北海道が提案。2011年12月に沿線の全15市町村が経営分離に同意した。