JR東日本は22日、2011年7月の豪雨により不通となっている只見線の会津川口~只見間の復旧について、工事費約85億円、工期4年以上との試算結果を発表した。
只見線は2011年7月27日から同30日までに発生した新潟・福島豪雨の影響で、橋りょうの流失や盛土の崩落、土砂の流入などがあり、同29日に会津坂下~小出間で不通となった。その後、一部区間での復旧は進んだが、2012年10月の只見~大白川間の復旧を最後に工事は進んでおらず、会津川口~只見間(27.6キロ)が不通のままとなっている。同区間では橋りょう3か所が流失しており、同社では、橋りょう関係で約70億円、斜面、路盤、信号設備の復旧に約15億円を要すると試算。鉄道での復旧の可否については、「検討を進める」とし、自社単独での復旧の見通しは示さなかった。
2010年度の鉄道統計年報によると、1日1キロあたりの只見線の利用人数は370人で、同社管内の路線でワースト2位。またJR東日本によると、会津川口~只見間の2009年度の営業損益は約3.3億円の赤字となっている。