鉄道友の会は28日、2013年の「ブルーリボン賞」に東京メトロ銀座線の1000系車両を選定した。地下鉄車両の同賞受賞は初めて。
東京メトロの1000系は、銀座線の新型車両として2012年4月に営業運転を開始した。トンネルで急な曲線が連続するという銀座線の走行環境に対応するため、「リンク式片軸操舵台車」を導入している。この操舵台車の採用により、曲線を円滑に走行でき、乗り心地を高めた点が評価された。また、1927年の開業当時の1000形車両をしのばせるレトロ調の外観に仕上げた点も支持された。このほか、クーラーを薄型にして天井を高くしたり、座席横の仕切りや荷棚に強化ガラスを用いたりした車内の工夫も評価され、今年のブルーリボン賞に選定された。
銀座線では、2016年度までに全38編成が、1000系に置き換わる予定。
ブルーリボン賞は、毎年1回、前年に営業運転についた新型車両または改造車両から、鉄道友の会の会員が投票し、「ブルーリボン賞・ローレル賞選考委員会」が優秀と認めた車両に贈られる。昨年は、ブルーリボン賞にJR東日本のE5系、ローレル賞にJR貨物のHD300形式900番台が選ばれた。なお今年は、ローレル賞に選定された車両はなかった。