箱根登山鉄道は5日、2014年秋に導入する新型車両のデザインを発表した。同社の新型車両の導入は1989年以来、25年ぶり。
新造する車両は1両編成2本で、車両形式は3000形。デザインコンセプトは、「伝統と現代性をあわせ持ち、箱根の風景に溶け込むデザイン」とし、車両前面に大型ガラス、側面に大きな展望窓を設け、箱根の景観を四方から楽しめるようにする。外観は、登山電車のイメージカラーであるひ色とあかね色を基調とした「バーミリオンはこね」をベースに、前面と側面にはシルバーを配色する。座席や床などの内装は赤を基調とした暖色系で統一。テーブル席の窓台や大型テーブルには明るい色調の強化木を使用する。前照灯や室内照明にLEDを採用したり、潤滑油を使用しない空気圧縮機を採用したりするなど、環境面にも配慮する。費用はあわせて8億円。
3000形の導入は、1989年の2000系「サンモリッツ号」以来の新型車両。同社初となるVVVFインバータ制御装置の採用など多くの新規設計があったため、計画よりも半年ほど遅れ、2014年11月ごろに営業運転を開始する予定。