盛岡市とJR東日本盛岡支社は17日、山田線で社会実験を行うと発表した。盛岡~上米内間(約10キロ)で、平日の18時から21時ごろまでの上下各2本を増発し、利便性の向上を図る。
社会実験の実施期間は、2013年9月末から2016年3月末までの2年半。増発区間は盛岡~上米内間で、列車は1両編成とする。増発列車の時刻は、盛岡駅が18時10分発と20時39分発、上米内駅が18時29分発と20時59分発。現在、夕方から夜にかけては上下各2本が運転されており、増発後は上下各4本になる。平日朝の増発はしない。あわせて上米内駅では、同駅接続のバス運行を改善するほか、無料駐車場を設置し、列車利用者の増加を図る。目標の増加人数は1日200人としている。
山田線は、盛岡~宮古間の山岳区間と宮古~釜石間の沿岸区間からなる全線単線の非電化路線。1923年10月に盛岡~上米内間が開業し、1939年9月に全線が開通した。「鉄道統計年報」をもとにした平均通過人員は、1986年度が1日1キロあたり1362人、2007年度が419人、2011年度が217人と年々低下。JR東日本管内では岩泉線に次ぐワースト2位となっている。なお、宮古~釜石間は東日本大震災で被災して以降、列車を運行していない。