名古屋鉄道と明治村は19日、市電車両として使用していた「名電1号」を2014年6月から博物館明治村で展示、一般公開すると発表した。
名電1号の展示は、2015年の明治村開村50周年を記念したイベントの一環として行う。同車両は現在、札幌市南区の交通資料館で保存されているが、同館から借り受け、2013年11月29日から12月3日にかけて、陸路、海路を経て搬送。大阪市内の修理工場で車両の一部を修理した後、名鉄創業120周年に合わせ、2014年6月より博物館明治村で展示、公開する。展示期間は2020年3月までで、終了後は交通資料館に返却する。
名電1号は、「旧・名古屋電気鉄道 第1号電車」の略称で、名鉄の前身である名古屋電気鉄道の車両。1907年まで名古屋市内を走っていたが、札幌電気軌道が同車両を購入し、札幌市に渡った。1918年に札幌初の路面電車として走り始めた後、1936年ごろまで活躍。1960年以降に札幌市交通局の各種イベントで復活運転したこともあったが、その後は交通資料館で「木製電車22号車」として静態保存されていた。