JR西日本は20日の定例社長会見で、交直流近郊形電車521系の3次車を開発したと発表した。521系3次車は、同社の新たな安全対策として、車両異常挙動検知システムと先頭車間転落防止ホロを装備する。
車両異常挙動検知システムは、列車の脱線や衝突などの異常事態を検知し、自動的に緊急停止をかけるとともに、周囲の列車に防護無線で緊急停止を伝えるシステム。今後導入する在来線の電車・気動車に標準装備するほか、既存の在来線各車両に対しても整備する。
転落防止ホロは、先頭車用のものを新たに開発。運転席からの視野確保や車体洗浄機への対応、騒音や着氷雪などの課題を解決し、521系3次車に設置されることになった。今後、新造する車両の先頭部に、一部を除いて標準装備することを検討するという。
このほか521系3次車では、室内灯のLED化も行い、約30パーセントの省エネ化を図る。