JR東日本は29日、来春の「Suica」エリア拡大にあわせ、東京と新潟の各近郊区間を拡大するほか、新たに「仙台近郊区間」を新設すると発表した。2014年4月1日から実施する。
JRの大都市近郊区間は、東京、新潟、大阪、福岡に設定されており、各近郊区間内のみを利用する場合、乗車する経路に関わらず最も安くなる経路で運賃を計算するという特例制度がある。
JR東日本は、来年4月にSuicaの各利用エリアを広げるのにあわせ、東京近郊区間と新潟近郊区間の範囲を拡大する。東京近郊区間では、これまで中央本線の韮崎駅までだった範囲を松本駅まで広げる。また、小海線の小淵沢~野辺山間、水郡線の水戸~常陸太田・常陸大子間を東京近郊区間に追加する。新潟近郊区間では、信越本線は直江津駅まで、羽越本線は村上駅まで、それぞれ範囲を広げる。
新たに仙台駅を中心とした仙台近郊区間も設ける。仙台近郊区間は、主に仙台駅を発着する普通・快速列車の運転区間が入っており、喜多方、左沢、新庄、平泉、女川、原ノ町の各駅も含まれる。ただし、東北新幹線や、山形新幹線「つばさ」号を利用する場合の奥羽本線区間は、仙台近郊区間には含まれない。また、仙台~古川間、古川~一ノ関間について、在来線経由で乗車する場合でも、距離の短い新幹線経由で運賃計算するこれまでの取り扱いを、来年3月末でとりやめる。
来春からSuicaが利用可能になるのは、松本、山形、直江津などのJR東日本の33駅。現在のSuicaエリアの駅とは異なり、新たに加わる駅ではSuicaカードの発売は行わず、残高がある場合にSuicaを利用できる。