JR西日本は24日、大阪環状線を大きく変えるプロジェクトを立ち上げると発表した。2017年度末までに4つの重点施策を展開する。
名称は「大阪環状線改造プロジェクト」で、重点施策は「安全快適な駅づくり」、「駅構内及び高架下の開発・リニューアル」、「車両新製」、「地域や他交通事業者との連携」の4つ。1961年に同線が全線開業して以来、初めて大規模な改造を行う。
駅の美装や改良は、森ノ宮、玉造、桃谷、弁天町の4駅で先行して実施。森ノ宮駅では、ホームの遊休スペースの活用を行うほか、案内設備の充実やLED照明の導入などを行う。玉造駅では高架下に保育園などを整備し、先行開業している商業施設などと一体で「ビエラタウン玉造」を2014年3月に全面開業させる。同施設の2階部分は、大阪環状線103系を模した、特徴的なデザインにする。駅に隣接する交通科学博物館が来年4月に閉館する弁天町駅では、同館跡地との一体開発を検討する。このほか、同線各駅のトイレを2016年度末までにリニューアルする。車両の新製は、安全性、安定輸送、情報提供、快適性などの観点から実施。2017年度までに新型車両を投入する。
同社では、今回の改造プロジェクトに、ロゴマークを設定。同線の内回りと外回りを模した二重の円を、全19駅で表現し、点線の二重丸とした。色は外側が赤色(線区カラー)、内側がオレンジ色(車両色)。利用者にとって二重丸の評価がもらえる路線を目指すとしている。