三菱重工業は6日、マカオ政府が建設中の軌道系交通システム(Macau Light Rapid Transit)向けの車両を追加受注したと発表した。受注数は48両。
マカオの軌道系交通システムは、マカオ北部の出入国検査場がある関閘広場から西湾大橋を経由し、タイパ島や埋立地にあるマカオ国際空港などを、全自動無人運転車両(Automated People Mover)で結ぶもの。2015年の営業運転開始を目指し、工事が進んでいる。路線は全長21キロで、沿線に多くのホテルがあることから低騒音、低振動タイプの同社車両の採用が2011年に決定。車両は、ゆりかもめや日暮里・舎人ライナーで実績のあるゴムタイヤ方式で、当初の受注数は110両。その後、プロジェクトが順調に進捗していることと、車両の品質などが高く評価されたことにより、今回の追加受注につながったとしている。今回の契約は、48両の車両のほか、車両の増加に伴うメンテナンス設備の追加、最大10年間の車両メンテナンスを含んでいる。
三菱重工業の新交通システムは、1981年のポートライナー(神戸新交通)が最初。現在は、国内の都市部で7つの路線で同社のシステムが使われている。また、同社製造の新型車両としては、1月18日に営業運転を開始するゆりかもめの7300系がある。