三陸鉄道は20日、東日本大震災が発生した日の3月11日に、北リアス線と南リアス線で「震災学習列車」を運転すると発表した。地震が発生した時刻の前後に列車を走らせ、14時46分には黙とうを行う。三陸鉄道などが同日に乗車する個人の参加者を募集している。
震災学習列車は、貸切列車を使って、自然の猛威や命の大切さ、人と人のつながりなどを三陸鉄道社員らが列車内で説明するもので、これまでは学生などの団体向けに実施してきた。今回、震災発生から3年がたつことにあわせ、被災地のいまを見聞きし感じて欲しいと、同社は個人での参加者を募集することにした。
実施日は2014年3月11日(火)。北リアス線と南リアス線で震災学習列車を運転する。運転区間は、北リアス線が田野畑(14時10分発)~久慈(15時15分着)間、南リアス線が盛(14時10分発)~吉浜(15時00分着)間。それぞれ車内ガイドがつき、地震発生時刻の14時46分には黙とうを行う。各線とも2両編成で運転。被災状況がわかる場所では、一旦停止、徐行運転を行う。参加費は、1500円(片道)。募集人数は、盛岡発着のツアー参加者とあわせて、各線80人とし、少人数グループでの参加も受け付ける。申し込みは、各線の運行部または、銀河鉄道観光、岩手県北観光へ。
三陸鉄道は、2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う津波で、駅や橋脚などの鉄道施設の一部を流失。北リアス線、南リアス線ともに、全線で運転できなくなったが、復旧を重ね、2013年4月までに、北リアス線の小本~田野畑間(約10キロ)、南リアス線の吉浜~釜石間(約15キロ)の復旧を残すのみとなった。未復旧区間は、2014年4月上旬に運転を再開する予定。