近畿車輌、川崎重工業、伊藤忠商事の3社は24日、中国香港の鉄道会社「香港鉄路」から、鉄道車両の改造や車両新造の契約を受注したと発表した。
3社によるコンソーシアムが今回受注したのは、これまでに3社が香港鉄路に納入した車両を、建設中の新規路線での運行にあわせて改造する工事と、車両改造に対応して中間車36両の新造。契約金額は約11億香港ドル(約148億円)で、2015年7月に新車両の現地納入を始める。完了予定は2018年で、新規路線である通称「沙中線」第1期区間の開業に合わせる。
沙中線は、香港島の金鐘駅、西鉄線の紅カン駅、馬鞍山線の大囲駅を結ぶもので、第1期区間は、紅カン~大囲間の約11キロ。同区間の開業により、西鉄線と馬鞍山線が直通し、屯門~烏渓沙間が新たに「東西走廊」(EWC)として運営される。
3社は、西鉄線で7両編成、馬鞍山線で4両編成のステンレス製車両を納入しており、これらの車両をEWCでの運転に適合するよう改造。新造する中間車も同タイプのステンレス製車両を予定している。同コンソーシアムのステンレス製車両は、車内外の静かさ、快適性、環境性能で優れているとしている。