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今後の駅や鉄道の設備はどのように? 駅と空港の設備機器展2018

2018年4月24日(火) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

4月18日~20日、幕張メッセにて「駅と空港の設備機器展」が開催された。技術系の展示会「TECHNO-FRONTIER 2018(テクノフロンティア)」の一環として行われたもので、今回が3回目の開催となる。発車標や多言語拡声装置など、駅などでの採用が見込まれる製品が展示された。

鉄道設備機器の大手メーカーである京三製作所は、発車標などを展示した。

京三製作所が展示した、液晶タイプの発車標。左側の発車標は、京急線品川駅などで実際に使用されているタイプだ
京三製作所が展示した、液晶タイプの発車標。左側の発車標は、京急線品川駅などで実際に使用されているタイプだ
こちらは地下駅などの天井が低い場所を想定した発車標。左側にあるモニタでは、カメラによってホームの混雑度を表示するデモンストレーションが行われていた。このほか、広告を放映することもできる
こちらは地下駅などの天井が低い場所を想定した発車標。左側にあるモニタでは、カメラによってホームの混雑度を表示するデモンストレーションが行われていた。このほか、広告を放映することもできる
混雑度の表示。このほか、観光案内やニュースを表示するなど、さまざまな使用法が想定される
混雑度の表示。このほか、観光案内やニュースを表示するなど、さまざまな使用法が想定される
こちらのLED発車標は、なんと円柱に沿って曲がるタイプ。柱が多く、天井に設置された発車標の視認性が悪かった駅でも、この製品を導入すれば改善されるという。こちらは現在、小田急線の成城学園前駅にて実証実験が行われている
こちらのLED発車標は、なんと円柱に沿って曲がるタイプ。柱が多く、天井に設置された発車標の視認性が悪かった駅でも、この製品を導入すれば改善されるという。こちらは現在、小田急線の成城学園前駅にて実証実験が行われている

パーテーションや案内掲示物などを製作するテラモト。同社は、駅で使用されるゴミ箱やベンチなどを展示した。

テラモトが製造するゴミ箱。テロ防止などのために中が見えるタイプの物は近年広く普及している。また最近は、抜き取り防止用の蓋が付いたタイプも製造されているという
テラモトが製造するゴミ箱。テロ防止などのために中が見えるタイプの物は近年広く普及している。また最近は、抜き取り防止用の蓋が付いたタイプも製造されているという
同じくテラモトが製造するベンチ。奥の「スタンディングレスト」は、限られたスペースに設置が可能で、かつ足の投げ出しも防止できるデザインだという
同じくテラモトが製造するベンチ。奥の「スタンディングレスト」は、限られたスペースに設置が可能で、かつ足の投げ出しも防止できるデザインだという

エジソンハードウェアは、非常用多言語拡声装置「MegaSpeak」を出展した。

エジソンハードウェアの「MegaSpeak」。通常のメガホンに似ているが、上部にタッチパネル付きの装置が付いている
エジソンハードウェアの「MegaSpeak」。通常のメガホンに似ているが、上部にタッチパネル付きの装置が付いている
この装置には、日本語のほか英語・中国語・韓国語による、約600個の音声データが内臓されている。タッチパネルで操作することで、自動的に選択した言語で放送する仕組み。大手鉄道会社のほか、ホテルや博物館などでも採用されているという
この装置には、日本語のほか英語・中国語・韓国語による、約600個の音声データが内臓されている。タッチパネルで操作することで、自動的に選択した言語で放送する仕組み。大手鉄道会社のほか、ホテルや博物館などでも採用されているという

カメラなどで知られる富士フイルム。同社の関連会社である富士フイルム イメージングシステムズは、広角度反射フィルムなどの印刷物を展示した。

広角度反射シート。特殊な反射技術により、広い角度で光が反射し、わずかな光源でも明るく浮かび上がるという。サンプルとして展示されていた駅名標の例では、半透明の板を裏側から照らす内照式を採用する必要がなくなるため、省エネに繋がる
広角度反射シート。特殊な反射技術により、広い角度で光が反射し、わずかな光源でも明るく浮かび上がるという。サンプルとして展示されていた駅名標の例では、半透明の板を裏側から照らす内照式を採用する必要がなくなるため、省エネに繋がる

配電機器や鉄道・交通信号機材などを手掛ける篠原電機は、大型曲面ビジョンなどを展示した。

篠原電機が開発した、大型曲面ビジョン。通常の大型LEDディスプレイと比較して、軽量で設置が簡単だという。また、曲面となることで設置場所の制約が減り、従来では設置が難しかった円柱などにもサイネージを取り付けることが可能になる
篠原電機が開発した、大型曲面ビジョン。通常の大型LEDディスプレイと比較して、軽量で設置が簡単だという。また、曲面となることで設置場所の制約が減り、従来では設置が難しかった円柱などにもサイネージを取り付けることが可能になる
鉄道車両が検査中などの際、列車を動かしてはいけないことを表す「列車移動禁止表示旗」。篠原電機では、この旗の先端にLED灯を搭載した「列車移動禁止表示灯」を製造している。JR東日本などで採用されているとのこと。
鉄道車両が検査中などの際、列車を動かしてはいけないことを表す「列車移動禁止表示旗」。篠原電機では、この旗の先端にLED灯を搭載した「列車移動禁止表示灯」を製造している。JR東日本などで採用されているとのこと。

鉄鋼産業設備などを製造する韓国企業、SKD HI-TEC。同社は、ロープスクリーン式のホーム柵も製造している。実物の展示は無かったものの、プロジェクターにて採用例を紹介していた。

SKD HI-TECの展示。同社の製品は、韓国の鹿洞駅やスウェーデンのAkeshov(アケショフ)駅などで採用された。日本においても、日本信号との共同開発により、東急田園都市線のつきみ野駅にて実証実験を行ったという
SKD HI-TECの展示。同社の製品は、韓国の鹿洞駅やスウェーデンのAkeshov(アケショフ)駅などで採用された。日本においても、日本信号との共同開発により、東急田園都市線のつきみ野駅にて実証実験を行ったという

駅と空港の設備機器展の会場となった幕張メッセでは、共催として「国際ドローン展」や「AI/IoT活用技術展」、「メカトロニクス技術展」などが開かれた。どの分野も先端技術を扱うもので、特に国際ドローン展では、ドローンの飛行デモンストレーションが実施されるなど、注目を集めていた。

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