更に西へ、北陸新幹線
上越新幹線から分岐し、高崎~新大阪間を金沢経由で結ぶルートを予定している北陸新幹線。このうち高崎~金沢間345.5キロは2015年までに開業。残る金沢~新大阪間のうち、2021年1月現在は、金沢~敦賀間約120キロの工事が進行中です。
金沢~敦賀間では、小松、加賀温泉、芦原温泉、福井、南越(仮称)、敦賀の各駅が新たに設けられる計画。南越駅を除く各駅は、既存路線の併設駅となります。
2021年1月現在は、高架橋の工事が最終段階を迎えつつあります。2020年秋には、小松、加賀温泉、芦原温泉、南越の各駅で、相次いで駅舎工事が始まっています。
なお、途中駅の福井駅については、他の駅よりも先行して工事が進められました。これは、えちぜん鉄道福井駅付近の連続立体交差事業に対応したもの。線路を高架化する際には仮線を敷設する必要がありますが、ここでは新幹線の高架橋を仮線として転用したのです。
実は、新幹線の高架橋を仮線として使用するのは、これが2度目。1963年、阪急京都線の上牧~大山崎間を高架化する際、当時は開業前だった東海道新幹線の高架橋を、阪急の仮線として使用したことがありました。
えちぜん鉄道の列車が新幹線の高架橋を走ったのは、2015年から2018年までの3年ほど。現在はえちぜん鉄道の高架化工事は終了し、新幹線の福井駅としての工事が進められています。
金沢~敦賀間の開業は、当初は2025年度を予定していましたが、2015年に開業時期が2022年度下期へと3年繰り上げられました。
しかしながら、石川県と福井県の県境を貫く「加賀トンネル」においてひび割れが見つかったことを受け、2020年11月には開業時期の約1年半延期が決定。新たな開業時期については、今のところ発表されていません。