東京都交通局は16日、三田線に導入する新型車両「6500形」を報道公開しました。
6500形は、1993年登場の6300形以来、同線では29年ぶりのデビューとなる新型車両です。輸送力の増強を目指しており、6300形から2両増えた8両編成での投入。定員も6300形の862人から1172人へと310人増加しています。
車両コンセプトは、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れた「人にやさしい車両」。全車両にフリースペースを設置するほか、ラッシュ時におけるスムーズな乗降を目指し、乗降口脇スペースが拡大されています。また、乗降扉間の座席数は7席だった6300形よりも減少した6席となりましたが、座席幅は25ミリ拡大されました。
扉上には、多言語対応の液晶モニター3画面が設置されました。三田線では直通先車両に装備車がありますが、既存の6300形では未設置となっており、同局保有の三田線用車両としては初の導入。これにより、浅草線、三田線、新宿線、大江戸線の都営地下鉄4路線全線で、扉上に液晶モニターを設置した同局車両が運行されることとなりました。
車内ではこのほか、吊手や手すりの増設、低い吊手や荷物棚の設置、大型の座席袖仕切りやLED照明の採用、全車両への防犯カメラ設置といった工夫が取り入れられています。
6500形の営業運転開始日は、2022年5月14日(土)。これに先立つ同年4月には、直通先の東急目黒線にて8両編成の運転が始まります。さらに2023年3月には、目黒線の実質的な延伸部である東急新横浜線が開業し、相鉄線とも接続する予定。6500形のデビューは、三田線の輸送力増強のみならず、相鉄線との直通ネットワーク構築に向けた準備にも繋がっています。