ハイブリッドSiC採用の制御機器を搭載
運転台はシンプルな形状。従来通りT型ワンハンドルマスコンを採用し、3枚構成のグラスコクピットとなっています。
制御機器には、三菱電機製のVVVFインバータ制御装置を採用。回路内のダイオードにSiC(シリコンカーバイド)を採用した「ハイブリッドSiC」となっています。
台車は6300形同様にボルスタレス台車を採用。都営地下鉄の形式付与法則により、電動車用は「T-6C」、付随車用は「T-6D」となっています。
なお、6500形の車内には、近年の車両では少なくなった点検蓋が床面に設けられています。これは、走行試験時に測定機器を設置することを考慮したためということ。各車両の台車直上、おおよそ主電動機に相当する位置に設置しているといいます。
相鉄への直通運転はどうなる?
6500形が導入される三田線では、2023年3月に東急線を介して相鉄線との直通運転が始まる予定です。しかしながら、2022年2月時点では詳細なダイヤは発表されておらず、各事業者の車両乗り入れ区間といった概要も不明です。
一方、相鉄・東急直通線用として2018年にデビューした相鉄20000系が、製造時点で既に直通運転に対応するための準備をしていたように、車両側では直通運転に向けた作業が既に進められていると考えるのが自然です。
都の担当者への質問では、相鉄直通対応に関する言及はありませんでした。しかしながら、6500形の車両を見てみると、相鉄線直通に対応するためと思われる装備がいくつか見られます。
車両間には、将来の転落防止幌設置に対応し、台座のみが設置されています。転落防止幌は、文字通り車両間への旅客転落を防ぐための装備ですが、2022年2月時点で直通先も含めた全駅にホームドアが設置されている6500形では、本来は必要のない装備です。都の担当者によると、具体的な内容への言及は避けたものの、「