相模鉄道と東急電鉄、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は22日、「相鉄・東急直通線」のレール締結式を開催しました。
相鉄・東急直通線は、相鉄線と都心方面を直通する「神奈川東部方面線」の1つ。西谷~新横浜間の相鉄新横浜線、新横浜~日吉間の東急新横浜線の2路線で構成されます。このうち、相鉄新横浜線の西谷~羽沢横浜国大間は、2019年に「相鉄・JR直通線」として開業済み。残る羽沢横浜国大~新横浜~日吉間も、2023年3月の開業を目指し工事が進められてきました。
レール締結式が開催されたのは、両社の新横浜線の接続駅となる新横浜駅です。施工者である鉄道・運輸機構の理事長である河内隆さんの挨拶、斉藤鉄夫国土交通大臣、神奈川県の黒岩祐治知事などによる祝辞の後、国土交通大臣ら来賓によって、「パンプーラー」という器具を用いレールが締結されました。
その後、締結部を点検し、問題がないことを確認。日本酒を用いた安全祈願のための「清めの儀」の後に、相鉄の軌道モーターカーが発進し、締結されたレールの上を通過していきました。
今回のレール締結式でレールが繋がった、相鉄と東急の新横浜線。いずれも工事は鉄道・運輸機構が主体となって進められており、土木工事は出入口付近などを除いてほぼ終了したとのこと。現在は、設備や電気関連の工事が進行中だといいます。
式典が開催された新横浜駅は、ホーム階は地下33メートルに位置します。線路設備は2面3線で、折り返し運転に対応する模様です。
日吉方面の東急新横浜線では、この新横浜駅のほか、新綱島駅が設けられる予定です。日吉方面を見ると、ホームドア連携用や相鉄のTASC用と思われる地上子が既に設置されています。
相鉄新横浜線方面は、新横浜駅を出ると、隣の駅は「羽沢トンネル」を抜けた先の羽沢横浜国大駅。新横浜線は、管轄事業者と同様に新横浜駅で保安装置が切り替わるようで、日吉方面には見られない色灯式信号機が、羽沢横浜国大方面には設置されているのがわかります。
相鉄の担当者によると、両社の接続駅となる新横浜駅をどちらが管理するのかについては、現在検討中とのこと。また、東急の担当者によると、開業後の運転計画についても調整中だといいます。
相鉄・東急直通線の開業予定は、2023年3月。同線の開業によって、相鉄線と東京都心部を結ぶ2つの直通ルートが、ようやく完成することとなります。