東急仕様がベースも、独自デザインも目立つホーム
地下4階のホーム階に降りてみましょう。ホームは島式2面3線で、1・2番線が相鉄線方面、3・4番線が東急線方面のホーム。2番線と3番線は同じ線路を共有する構造です。
ホームからトンネル方向を見ると、双方に渡り線が設けられているのがわかります。西谷方は4番線から相鉄線方面への片渡り線、日吉方は両渡り線が挿入されており、2・3番線以外での折り返し運転にも対応しています。実際、取材時間中に駅へ現れた試運転列車は、1番線から東急線方面へ、4番線から相鉄線方面へ、それぞれ折り返していく様子が見られました。開業時の通常ダイヤで使用されるかは現時点で不明ですが、異常発生時の弾力的な運用が可能となっています。
なお、新横浜駅を境に、相鉄線方面は地上信号機を設けるATS-P、東急線方面は車内信号方式のATCと、保安装置が切り替わります。一方で、東急線方面(新横浜トンネル)には列車接近を知らせる灯火が多数設けられており、トンネル内は意外とにぎやか。照明と灯火類しか見えない相鉄線方面(羽沢トンネル)とは印象が異なります。
駅構内の案内表示やサイン類は、同駅独特のものもあります。たとえば、ホームの発車標は東急のデザインで、ホームドアに貼られた号車・ドア位置も東急のもの。ですが、駅名標は東急仕様でも相鉄仕様でもない独自デザインとなっているなど、独自性が見受けられます。
ホームドアは日本信号製と思われるもの。東急線の他の駅同様、扉に窓が付いたタイプですが、戸袋部は濃いグレー、扉部分は白系と、両社のホームドアの折衷といえるデザインとなっています。
相鉄が待望していた都心直通の一翼を担う相鉄・東急直通線。その中核駅となる新横浜駅は、営業上でも列車運行上でも重要な駅となります。開業に向けた準備は大詰めを迎えており、列車の試運転は安全確認等を目的とした段階から乗務員等の習熟の段階にシフト。2023年3月の開業まで、残すところ約4か月です。