北陸新幹線延伸開業後の表定速度はどうなる?
2024年春には、北陸新幹線金沢~敦賀間の延伸開業が予定されています。これまで金沢止まりだった新幹線が敦賀駅まで乗り入れるのはもちろん、在来線特急も運転区間を短縮し、大阪・名古屋・米原~敦賀間での運転となります。運転区間が変わるということは、表定速度も変化するはず。どのような数値になるのでしょうか。
福井県のウェブサイトによると、北陸新幹線延伸後の東京~敦賀間の所要時間は、最速3時間17分となると想定されています。2023年3月改正ダイヤでは東京~金沢間が最速2時間25分のため、このまま計算すると、金沢~敦賀間の所要時間は最速52分と考えられます。金沢~敦賀間の新幹線の実キロは125.1キロ。つまり、この区間の最速列車の表定速度は時速144キロとなります。また、同区間を含めた東京~敦賀間最速の表定速度は、時速176キロとなる見込みです。
在来線特急も見てみましょう。開業後の詳細なダイヤは不明ですが、現在の「サンダーバード」「しらさぎ」の運転区間を単純に短縮したものと考え、同区間のみを抜き出して比較します。
先述したように、2023年3月改正ダイヤで最速の「サンダーバード」は37号……なのですが、この列車は敦賀駅を通過するため、大阪~敦賀間の所要時間は算出できません。敦賀駅停車列車で、大阪~敦賀間が最速となるのは、「サンダーバード」33号。大阪~敦賀間136.9キロを1時間17分で結び、表定速度は時速107キロとなります。新幹線延伸開業後も、大幅なダイヤの変更がなければ、「サンダーバード」が在来線の表定速度第1位の座を守ることになりそうです。
「しらさぎ」の場合は、米原駅始発の53号が、米原~敦賀間を28分で走破しています。同区間の距離は45.9キロのため、表定速度は時速98キロ。新幹線延伸開業後、はたして途中無停車で所要時間30分切りという特急列車が運転されるのかは不明ですが、仮にこのままのダイヤ設定でいけば、「しらさぎ」が在来線の表定速度第3位の座を獲得することになります。