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アイボリーとブルーの東京モノレールが復活! 細かい部分もこだわった開業60周年ラッピング車両が登場

2024年9月14日(土) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

東京モノレールは9月15日、開業時の車両塗色をイメージしたラッピング車両の運転を開始します。これに先立つ14日、この編成が報道陣に公開されました。

10000形による開業時塗装の復刻ラッピング車両
10000形による開業時塗装の復刻ラッピング車両

現在は白地またはステンレス地に水色や緑色というデザインが標準の東京モノレールですが、開業時は水色とクリーム色の2色の塗り分けでした。かつて1000形でもこのデザインを復刻していた編成が運転されていましたが、今回、東京モノレールの開業60周年を記念して、2度目の復刻となりました。

通常デザインの10000形。ステンレス地に水色や緑色を配したデザインです
通常デザインの10000形。ステンレス地に水色や緑色を配したデザインです
前回の開業時デザイン復刻編成。1000形を使用していました
前回の開業時デザイン復刻編成。1000形を使用していました

今回のラッピング車両に抜擢されたのは、10000形の10041編成。10000形は、これまでにも「キキ&ララ」などのラッピング車両として運転されてきた経歴がありますが、全面ラッピングをまとうのは、今回が初めてとなります。

10000形が今回のラッピング対象に選ばれたのは、10041編成の前のラッピングを剥がすタイミングだったという運用上の理由もありますが、開業当時の主力だった100形のデザインを、現在の最新型車両である10000形に施すことで、60年の歴史をつないでいく、という意味合いもあると、担当者は説明していました。

公開時は、500形デザインを復刻した1000形と並べられていました
公開時は、500形デザインを復刻した1000形と並べられていました

開業時の塗装は、アイボリー、ライトブルー、ダークブルーの3色の塗り分け。前面の「金太郎塗り」も含めて、忠実に再現しています。また、2018年の新シンボルマーク制定前に使われていたマークも再現され、前面および側面に描かれています。

先頭部に描かれた旧マーク
先頭部に描かれた旧マーク
側面にも旧マークが再現されています
側面にも旧マークが再現されています
2018年に制定された新シンボルマーク(下)
2018年に制定された新シンボルマーク(下)

さらに細かいのが、側面に再現されたルーバーや「HITACHI-ALWEG」の文字。ルーバーはあくまでラッピングによる再現で、本物ではないのですが、100形に設置されていたものを再現したのだとか。メーカーや方式を示す「HITACHI-ALWEG」の文字も、かつて100形に描かれていたもの。文字とはいえ、日立という他社の名前を使用することから、事前に許可を取っているといいます。いずれも、前回の1000形による復刻時は再現されていなかったもの。東京モノレールではホームドアが設置されているため、特に車体下部の装飾は目立たないのでは、と筆者は考えてしまいますが、担当者はいずれも今回のラッピングにおけるこだわりだと話していました。

ラッピングで再現されたルーバー。本物としての機能はありませんが、100形の側面を忠実に再現した結果だといいます
ラッピングで再現されたルーバー。本物としての機能はありませんが、100形の側面を忠実に再現した結果だといいます
「HITACHI-ALWEG」の文字。こちらも100形に描かれていたもので、日立側に事前に許可を取っているのだとか
「HITACHI-ALWEG」の文字。こちらも100形に描かれていたもので、日立側に事前に許可を取っているのだとか

車内では、座席モケットの変更など、大きく手を加えた部分はありませんが、広告枠は「東京モノレールミュージアム」として、すべてオリジナルのポスターに交換されています。内容は、東京モノレールの歴史や未来。1964年の開業時から、歴代の車両たち、そして2029年の完成を予定する新たな浜松町駅のイメージ図と、60年間の歩み、そして将来に向けた動きがわかるものとなっています。

「東京モノレールミュージアム」と銘打った車内のポスター展示。計30枚だということです
「東京モノレールミュージアム」と銘打った車内のポスター展示。計30枚だということです
1964年の開業時の写真。もとはモノクロ写真でしたが、AIでカラー化したそうです
1964年の開業時の写真。もとはモノクロ写真でしたが、AIでカラー化したそうです
東京モノレールの歴史展示
東京モノレールの歴史展示
歴代車両のポスター展示も
歴代車両のポスター展示も
こちらは今回のラッピングの元となった100形
こちらは今回のラッピングの元となった100形

このラッピング車両は、9月15日は5時半過ぎに昭和島の車両基地を出庫。一般の運用に就いた後、羽田空港第2ターミナル駅10時55分発の浜松町駅行き普通列車にて、セレモニーが実施される予定です。

 

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