京急大師線東門前~小島新田間が地下化
3月3日、京浜急行電鉄大師線の東門前~小島新田間が地下線に切り替えられ、同区間にある産業道路駅が地下駅になる。踏切4か所も廃止され、産業道路駅付近の東京大師横浜道路などでの交通渋滞が解消される見込み。
大師線の連続立体交差事業は、同線のほぼ全線を地下化する計画として策定され、当初の事業区間は約5キロ。工事は段階的に進められ、今回の東門前~小島新田間の工事は2006年に着工された。第2期分として予定されていた京急川崎~川崎大師間の事業は中止となった。
おおさか東線が新大阪へ
3月16日のダイヤ改正日にあわせ、おおさか東線の新大阪~放出間(11.1キロ)が新たに開業し、同線の営業区間が久宝寺~新大阪間(20.3キロ)になる。このうち、新大阪~鴫野間には、新大阪寄りから順に「南吹田」、「JR淡路」、「城北公園通」、「JR野江」の4つの新駅が設けられ、同日開業する。また、新大阪駅でのおおさか東線の発着には、1号ホーム(1・2番線)が使用される。
現行で、奈良駅から大和路線、おおさか東線、学研都市線、JR東西線を経由して尼崎駅まで運転している直通快速は、新大阪駅行きに変更。おおさか東線から学研都市線などに乗り入れる直通快速の運転は、3月15日をもって終了する。新大阪~奈良間の直通快速は、1日に上下各4本が設定。あわせて、おおさか東線内の直通快速停車駅に、高井田中央駅とJR河内永和駅が追加される。新大阪~久宝寺間の普通列車は、早朝・深夜を除き、1時間あたり上下各4本の運行。所要時間は、新大阪~久宝寺間が普通列車で約35分、新大阪~奈良間が直通快速で約60分を見込んでいる。
春の新駅開業、駅の廃止
3月16日に開業するJRの新駅は、おおさか東線の4駅のほかに、嵯峨野線京都~丹波口間の「梅小路京都西」駅、筑肥線波多江~筑前前原間の「糸島高校前」駅の2駅がある。梅小路京都西駅は、梅小路公園や京都鉄道博物館の最寄り駅として開業。JR西日本は、同駅の設置にあたって、東海道本線の短絡線(梅小路~丹波口間)を2016年2月に廃止している。
4月には、常磐線の広野~木戸間に「Jヴィレッジ」駅が開業する。サッカーのナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」付近に開設し、同施設の全面再開にあわせて営業を始める。
このほか、大船渡線BRTに2駅、気仙沼BRTに1駅が新たに開設。三陸鉄道では3月24日に、2つの新駅が宮古地区に開業する。
新駅開業の一方で、春に廃止される駅もある。JR北海道管内では、根室本線の直別駅、尺別駅、初田牛駅が3月15日をもって営業を終えるほか、同31日には石勝線夕張支線の沼ノ沢~夕張間の5駅が営業最終日を迎える。大糸線の臨時駅、ヤナバスキー場前駅も3月16日で廃止となる。
JR西の車載型IC改札機導入とICOCAのエリア拡大
3月16日、JR西日本では初となる「車載型IC改札機」が導入される。導入路線は、境線(米子~境港間)。境線の車両に車載型IC改札機を搭載し、博労町~境港間15駅でICOCAのサービスが始まる。境港駅には、新たにIC専用型改札機が設置される。これにより、境線各駅相互間でICOCAをはじめ、全国相互利用対象のICカード乗車券が利用可能になる。
JR西日本は同日、ICOCAの利用可能エリアの拡大も実施。対象は、宇野線の彦崎、備前片岡、迫川、常山、八浜、備前田井、宇野の各駅で、ICOCAと相互利用可能な交通系ICカードが使えるようになる。宇野線岡山~茶屋町間の各駅では既にICOCAサービスが導入されているため、エリア拡大により、宇野線全線で交通系ICカードが利用できることになる。
久慈~盛間が三陸鉄道で一本化
2011年3月に発生した東日本大震災により、主に津波の影響で不通となっていた山田線釜石~宮古間の復旧工事が終了。2019年1月28日に試運転が行われた後、3月23日に同区間での運転が再開される。
運行は、JR東日本から同区間の移管を受けた三陸鉄道が担う。釜石~宮古間が三陸鉄道の路線に加わることで、北リアス線(久慈~釜石間)と南リアス線(宮古~盛間)が一本化され、全区間の路線名として「リアス線」が用いられるようになる。あわせて、全線を直通する列車の運転も始まる。
震災で被災した山田線の駅のうち、磯鶏駅、津軽石駅は、駅舎の修繕などがなされたうえで営業を再開。織笠駅、浪板海岸駅、鵜住居駅はJR東日本が、陸中山田駅、大槌駅は地元自治体がそれぞれ駅舎を新設し、開業を迎える。また、宮古市内で人口が増えている地区に2つの新駅が設置され、3月24日のダイヤ改正日にあわせて営業を始める。新駅は、磯鶏~津軽石間の「八木沢・宮古短大」駅と、津軽石~豊間根間の「払川」駅。
さよなら夕張支線
石勝線の新夕張~夕張間(夕張支線)16.1キロが3月31日をもって営業を終え、4月1日に廃止される。
新夕張~夕張間の廃止は、JR北海道が2016年7月に発表した「『持続可能な交通体系のあり方』について」で盛り込まれた赤字路線や路線網の見直しで挙がっていたもので、同8月に、沿線自治体の夕張市長より、線区の廃止を見据えた持続可能な交通体系の構築について提案がなされたことが契機の一つとなった。同月中に、JR北海道による鉄道事業の廃止決定と、夕張市長への正式な申し入れがなされた。
2015年度の同区間の利用客数は、1キロあたり1日平均118人で、同社が発足した1987年度の同1129人に比べ、10分の1に減少。加えて、使用を始めて100年近く経ったトンネルや橋りょうなどの土木構造物がそのままの状態で使われている箇所があり、老朽化が進んでいた。JR北海道では、維持更新費の負担を含め、鉄道事業を維持するのが困難とし、廃止を決定。2018年3月に夕張市との間で廃止日の最終合意に至った。
夕張支線の廃止は、JR北海道管内での線区廃止としては、2016年12月の留萌本線留萌~増毛間の廃止に次ぐものとなる。
ゆいレール、那覇市外へ延伸開業
沖縄都市モノレールの延伸区間が、2019年夏以降に開業する。延伸区間は、同線の東側の終点である首里駅から浦添市内に入る区間約4.1キロ。那覇市内にとどまっていた沖縄都市モノレールが、初めて市外に路線を伸ばすことになる。首里駅から北に向け、「石嶺」、「経塚」、「浦添前田」、「てだこ浦西」の4つの新駅が設置。経塚駅以北の3駅は、浦添市内に設けられる。