京王電鉄から、9000系「京王電鉄×サンリオピューロランド 特別ラッピング車両」(以下、フルラッピング車両)が登場。2018年11月1日に営業運転を開始した。同日は多摩市市制記念日とハローキティの誕生日が重なり、“おめでたい1日”となった。
地域活性化を目的に登場
京王によると、今回のフルラッピング車両は地域活性化を目的としたもので、多摩市、サンリオが協力して実施に至ったという。国内外より多くの方に「多摩市やサンリオピューロランド(最寄り駅:相模原線京王多摩センター駅)までお越しいただきたい」との思いが込められている。
車両は運行範囲の広い9000系が起用され、動物園線、井の頭線を除く各線のほか、都営新宿線(東京都交通局)にも顔を出す。幅広くアピールするのが狙いだ。
デザインは優しい色合いのピンクをベースに、多摩センター親善大使と京王多摩センター駅の名誉駅長を兼ねるハローキティをはじめ、サンリオの8キャラクター、花を装飾。楽しさといやしを両立させたようなデザインだ。
若葉台車両基地で報道公開された10月31日は、サンリオの4キャラクターが駆けつけ、フォトセッションが行なわれた。
車内もサンリオの世界観を表現
車内は路線図を除く頭上の広告類が、すべてフルラッピング車両デビュー記念に統一された。乗降用ドアの注意喚起ステッカーも、1両につき5キャラクターをランダムに貼っている。
ハローキティにあえる街
多摩市では多摩ニュータウンを「ハローキティにあえる街」と銘打っており、観光客の誘客にも取り組んでいる。
京王・小田急多摩センター駅前の階段。
その玄関口といえる京王多摩センター駅は、2016年3月から7月にかけて、内装をサンリオのキャラクターをふんだんに取り入れたものに変更。先述のハローキティ名誉駅長の就任のほか、駅係員の胸ポケットからハローキティが顔を出すものにして、来訪客を“お・も・て・な・し”。さらに、2016年11月1日から列車接近メロディーをピューロマーチに変更し、ますます楽しさがあふれる駅に進化した。
また、京王電鉄とサンリオピューロランドでは、アミューズメントパスポートを発売(大人3,500円、中高生もしくは17歳以下2,800円、小人2,700円)。全線乗り放題の1日乗車券、サンリオピューロランドのパスポートがセットとなっている。
皆様も“観光地”多摩ニュータウンへ遊びに行ってみてはいかがだろうか。
【取材協力:京王電鉄】
岸田法眼
レイルウェイ・ライター。「Yahoo!セカンドライフ」(ヤフー)の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降、「鉄道のテクノロジー」(三栄書房)、「鉄道ファン」(交友社)、「WEBRONZA」(朝日新聞社)、「@DIME」(小学館) などに執筆。また、好角家の側面を持つ。著書に「波瀾万丈の車両」(アルファベータブックス)がある。
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