東京メトロと都市再生機構(UR)は28日、日比谷線の新駅として建設中の「虎ノ門ヒルズ駅」の工事現場を報道陣に公開しました。
虎ノ門ヒルズ駅は、日比谷線の霞ケ関~神谷町間に建設中の新駅。東京メトロとしては、2008年の副都心線開業時に設置された4駅以来の新駅で、日比谷線では開業以来初の新駅となります。駅は霞ケ関駅から南に800メートル、神谷町駅から北に500メートルの地点に設置され、複合施設「虎ノ門ヒルズ」やBRT路線「東京BRT」が発着する予定のバスターミナルなどと接続する予定です。
虎ノ門ヒルズ駅の建設は、虎ノ門一帯の再開発計画に組み込まれています。そのため、駅建設の事業主体はURとなり、東京メトロはURから設計・工事を委託されている形となっています。
駅の工事は、現在線のトンネルより下、地表から約15メートルまでを掘り下げた上で、駅施設を構築。進捗にあわせ、従来のトンネル側壁を取り壊し、新たに構築した施設と接続する流れです。現在、掘り下げ状況は残り2メートルほどを残すところとなっています。
掘り下げにあわせて、駅ホーム階の工事も進行中。既にホーム床面が姿を現している部分もあり、一部は一瞬ながらも日比谷線の車内から確認できる状況です。東京メトロ 改良建設部第四建築工事所 技術課長の藤野覚さんは、「9月になれば、列車内からでもホームをはっきりと確認できるのではないか」と話していました。
虎ノ門ヒルズ駅の開業は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会開催前を予定。この時点では暫定開業となり、地下1階のホーム階にて、エレベーターつき出入口(各ホーム1箇所)や改札(各ホーム1箇所・連絡通路1箇所)、多機能トイレなどが供用されます。開業後も引き続き工事は進められ、周辺再開発の進捗にあわせ、地下2階に改札口を設置。再開発ビルと接続し、2022年度の最終完成を迎える予定です。