全国には人口100万人以上の市が特別区を含め12あり、それらの中心部などにはいずれもJRの駅があります。大都市であれば鉄道網も発達しているため、すべての区にJRの駅がありそうですが、それらの中で条件に合うのは1つだけでした。広島市です。
広島市には8つの区があります。各区とも1つ以上JRの駅があり、安佐北区については15ある全駅がJRです。一方、佐伯区にあるJR駅は五日市駅の1つ。中区も新白島駅のみで、同駅が2015年3月に開業したことでJR駅全区達成となりました。
さいたま市は岩槻区、神戸市は西区にJRの駅があれば、市内すべての区にJRでアクセス可能。100万人に満たない政令指定都市で見ると、千葉、北九州、熊本、相模原、岡山、静岡の6市にはすべての区にJR駅があります。
駅長室などを基準にした所在地の都合で、対象から外れてしまうケースもあります。札幌市東区は太平駅、苗穂駅のホームの一部が、名古屋市西区は名古屋駅の在来線ホーム北側がそれぞれかかっていますが、駅の住所が異なる区のため、所在地情報上はJR駅ゼロの区ということに。大阪市内でも同様の例が複数あり、森ノ宮駅、鶴橋駅、新今宮駅は一部がその区にあることを前提にすれば、同市の東成区、生野区、西成区は「JR駅あり」となります。
東京23区では世田谷、練馬、文京、目黒の4区にJRの駅はなく、札幌市清田区、新潟市南区、堺市美原区については私鉄を含め鉄道の駅がありません。東京23区を入れて全国には198の区があり、所在地の観点でJR駅がないのは47区ということがわかりました。
都市を旅するうえでのテーマは多々ありますが、JRで行けるすべての区を訪ねるというのも楽しいと思います。