鉄道コム

日高本線鵡川~様似間の復旧を断念、JR北

2016年12月22日(木)22時19分

JR北海道は21日、不通になっている日高本線の鵡川~様似間(116キロ)について、復旧を断念するとの説明を沿線自治体におこなった。

日高本線の鵡川~様似間は、2015年1月の強風や高波による影響で、沿岸部で路盤の流失などが複数箇所で発生。同区間での運転ができない状態となった。同1月中に静内~様似間で運転を再開したが、同3月には再び鵡川~様似間で運休となり、長期不通に。同社ではその間、同区間の復旧や、今後のあり方について、協議会などの場を通じて検討を重ねてきた。今回、復旧費などの概算や、単年度での維持費負担などで結論が出たことをふまえ、同社は復旧の断念を決定。12月21日に、沿線自治体の各首長に対し、同決定を伝えた。

同社では、復旧費の試算を約86億円と計上したうえで、海岸の浸食対策として離岸堤の整備費も加算。合計で100億円を超える規模になるとした。また、鵡川~様似間を持続的に維持するために必要な単年度の費用として、収支差額、防災対策費、土木構造物の老朽対策費をあわせ、16億4000万円と算出。この額について、同社単独での負担は困難とし、自治体に対し上下分離方式なども提案したところ、受け入れられなかったことなどを理由に、復旧を断念したとしている。今後は、バス等への転換などについて、沿線自治体と協議を始める。日高町長からの要望による、鵡川~日高門別間の復旧費、維持費の試算については、別途回答する予定。

日高本線の2014年度の利用客数は、1キロあたり1日平均186人。同社が発足した1987年度の同538人に比べ、約3分の1に減少している。2014年度は、年間約11億円の赤字を計上した。

2016年12月22日(木)22時19分更新

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 札幌市営地下鉄タッチ決済乗車実証実験開始[2025年春]
  • 蒲須坂駅・郵便局窓口業務一体化[2025年春頃]
  • 山陽電気鉄道カードタッチ決済乗車サービス提供開始[2025年春]
  • 京王井の頭線自動運転実証実験開始[2025年春]

鉄道コムおすすめ情報

画像

ラストランは2月10日

「青胴車」5001形は2月10日にラストラン。引退前の「乗車会」開催や、引退記念グッズ発売も。

画像

「T4編成」展示へ

1月で引退の「ドクターイエロー」T4編成、先頭車がリニア・鉄道館で保存へ。6月に展示開始予定。

画像

幻の東京圏「改良計画」とは?

1950年代の国鉄は、東京圏を今と違った形に改良する計画を持っていました。その中身とは?

画像

「サステナ車両」5月デビュー

元小田急の西武8000系が、車両基地を出場。デビューは2024年度末から2025年5月末に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、標準~望遠・超望遠レンズ編です。

画像

1月の鉄道イベント一覧

2025年も鉄道コムをよろしくお願いします。1月の計画立案には、イベント情報をどうぞ。

画像

イベント投稿写真募集中!

鉄道コムでは、臨時列車や基地公開など、さまざまなイベントの投稿写真を募集中! 投稿写真一覧はこちら。