JR北海道は21日、札沼線の一部区間について、国土交通省に鉄道事業廃止届を提出したと発表した。
廃止届を提出したのは、札沼線の北海道医療大学~新十津川間47.6キロ。提出理由は「将来にわたり収支の改善が見込めないため」としている。2016年に発表した同社のプレスリリースでは、同社単独では維持できない線区として、留萌本線や根室本線富良野~新得間とともに挙げていた。今回、鉄道事業廃止について沿線自治体との合意に至ったことにより、廃止届を提出した。
2017年度の北海道医療大学~新十津川間の輸送人員は、1日あたり57人。1500万円の収入に対し3億2900万円の費用が掛かる大幅な赤字区間となっていた。列車は1日15本運行されているが、特に末端区間の浦臼~新十津川間は、1日1往復のみが運転される状態となっている。
JR北海道は北海道医療大学~新十津川間について、2020年5月7日の廃止を予定している。