JR東日本は17日、東日本大震災の影響により運休が続いていた常磐線富岡~浪江間について、3月14日に運転を再開すると発表した。同区間の再開により、常磐線は全区間が復旧する。
再開後のダイヤでは、特急「ひたち」を品川・上野~仙台間で3往復運転。上野~仙台間を4時間30分前後で結ぶ。普通列車は従来のいわき~富岡間、浪江~原ノ町間で運転していた列車を延長し、11往復を運転。あわせて、普通列車は原ノ町駅でいわき方面・岩沼方面への折り返し運転とする。
常磐線いわき以北での定期特急列車運転は、2011年3月11日の東日本大震災で常磐線が不通となって以来、約9年ぶり。震災前のダイヤでは、上野~仙台間で下り3本、上り4本、いわき~仙台間で下り1本の定期特急列車が設定されていた。
運転再開区間の大野駅・双葉駅と、広野、富岡、浪江の各駅では、「話せる指定席券売機」や列車運行情報表示モニター「どこトレ」などを設置した「Smart Station Express」を整備。オペレーターが、券売機操作の遠隔サポートや、インターホンによる案内、カメラによる駅の状況確認を実施する。
JR東日本では、常磐線全線再開にあわせ、Suicaエリアと大都市近郊区間を拡大。草野~浪江間をSuica首都圏エリアと東京近郊区間に、小高駅と磐城太田駅をSuica仙台エリアと仙台近郊区間に、それぞれ追加する。また、2019年4月に開業した臨時駅「Jヴィレッジ」駅が、常設駅に昇格する。