みなとみらいの空を跨ぐロープウェイ
2021年1月時点で本記事のうち、最も早く開業を予定しているのが、横浜市のみなとみらいエリアを通る「YOKOHAMA AIR CABIN」です。
「YOKOHAMA AIR CABIN」は、横浜市がみなとみらいエリアの回遊性向上を目指して建設されるロープウェイ。桜木町駅前から運河パーク前までの約630メートルを結びます。最大高さは約40メートルで、1基8人乗りのゴンドラを36基導入する計画です。
このロープウェイは、横浜市がみなとみらいエリアの回遊性向上を目指し、「まちを楽しむ多彩な交通」を公募したことが発端。これに対し、「よこはまコスモワールド」などを運営する泉陽興業が提案し、2019年に両社が事業実施協定を締結したことで、ロープウェイ事業が開始されました。
2021年1月の時点では、既に支柱の建設は終わり、ロープも張られた状態。駅舎の工事も最終段階を迎えています。
1989年にみなとみらいエリアで開催された「横浜博覧会」では、横浜駅前のそごう横浜店から、現在のみなとみらい駅付近までの間で、ゴンドラが運行されていました。こちらは博覧会終了とともに撤去されてしまいましたが、「YOKOHAMA AIR CABIN」の開業によって、約30年ぶりに、みなとみらいエリアの空をロープウェイが通ることになります。
なお、国外では都市部の移動需要に応える路線も建設されているロープウェイですが、日本では現在運行されている路線は全て山間部のもの。先の横浜博覧会のゴンドラも、恒久的なものではありませんでした。今回の「YOKOHAMA AIR CABIN」は、日本では初めての、恒久的な「都市型ロープウェイ」となります。
鉄道事業法の「索道事業」にあたる「YOKOHAMA AIR CABIN」。開業は2021年4月22日を予定しています。