2年を掛けて修繕されたボイラーが帰還
次に鉄道コムが取材したのは、2021年5月26日。修繕のために外部へ搬出していたボイラーが、南栗橋車両管区に搬入された日でした。
この間に流行した新型コロナウイルスの影響で、SL動態復元作業の完了予定は、当初の2020年冬から2021年冬へと1年後ろ倒しとなっています。また、東武鉄道は2020年、真岡鐡道で活躍してきたC11形325号機の導入を発表。動態復元を進めてきたSLと、既存のC11形207号機をあわせ、SL3両体制を目指すこととなりました。
また、2020年11月には、復元作業中の車両を「C11形123号機」とすることも発表されています。同社創立123周年を迎える2020年がSL事業の転換期を迎えることと、日本国内で唯一、同一形式による3機体制を実現することから、1→2→3(ホップ、ステップ、ジャンプ)と、将来に向かって更なる飛躍を車両番号で表現すべく、この番号が命名されました。
ボイラーの修繕を担当したのは、大阪のボイラー製造メーカーであるサッパボイラ。JR東日本のC61形20号機やJR西日本のD51形200号機など、全国のSLのボイラー修繕に携わってきた実績を持つ会社です。