2023年春の開業を予定する「相鉄・東急直通線」。文字通り相鉄線と東急線を結び、相鉄線沿線と都心方面を結ぶ路線です。
11月24日、この路線で両社の接続駅となる新横浜駅の内部が、報道陣に公開されました。
相鉄と東急、2社が共同で運営する駅
相鉄・東急直通線の新横浜駅は、横浜市営地下鉄ブルーラインの新横浜駅と直交する位置に建設されました。相鉄・東急の駅は地下4階構造で、地下1階が改札階、地下4階がホーム階です。地下2階部分でブルーラインのトンネルが交差しており、地下1階ではブルーラインの改札階とも接続。ブルーライン側でも、新たな改札口を設け、利便性向上を図ります。
新駅の改札は、日吉方、つまり東急線方面の改札口は東急が、西谷方、つまり相鉄線方面の改札口は相鉄が、それぞれ運営します。
東急が運営する北改札は、直線的なライン照明や、白色基調のデザインに。新横浜駅や渋谷方面の先進性を表現しました。
相鉄が運営する南改札は、横浜らしさを表現するため、レンガやダークグレーの配色に。年月の経過によって味が出るようなデザインともしており、これらの要素は2019年に開業した羽沢横浜国大駅のデザインにも共通しています。
直通路線の境界駅では、たとえば東急東横線と東京メトロ副都心線の境界駅である渋谷駅のように、どちらか一社が駅全体をまとめて管理することが一般的です。一方、相鉄・東急直通線の新横浜駅では、両社線沿線からの利用者のほか、新幹線を利用して両社線沿線外からも多くの利用者の来訪が予想されることから、あらゆる利用者にきめ細やかなサービスを提供すべく、両社共同での管理・運営としたということです。
複数の事業者が絡む直通運転では、利用者は案内面や取扱面で時たま不便を被ることがあります。たとえば、東急で購入した東急線のきっぷを、相鉄で払い戻すことは現時点ではできません。事業者が異なるのですから当たり前です。ですが、新横浜駅の場合は、両社の改札口はそれほど離れていないとはいえ、このような取り扱いが標準となると、利用者にとってはマイナスです。
東急の広報担当者によると、たとえばきっぷの払い戻しといった相手事業者のみが絡む内容の取り扱いについては、現在最終調整中とのこと。相鉄側の改札に東急の券売機を置くのか、という点についても、最終調整中だとしています。とはいえ、利用者が不便とならないような取り扱いとしたいと、前向きな回答が得られました。