いよいよ10月1日に定期運用を終了するE4系「Max」。2階建て車両であるE4系の引退は、1985年デビューの100系以来36年間続いてきた、2階建て新幹線車両の活躍の終わりを意味します。
しかし、E4系の引退によって終わりを迎えるものは、2階建て新幹線という存在だけではありません。E4系とともに新幹線から消える装備・設備4つをご紹介します。
1.100系にも装備、物を運ぶためのリフト
2階建て新幹線では、デッキと1階・2階の移動には上り下りが必須。しかしながら、足が不自由な利用者や、車内販売用カートのような重量物は、階段を通るのは困難です。バリアフリー面では、一部車両に階段を使わない平屋席を設置し対応していましたが、これでは後者は対応できません。
そこでE4系では、デッキ部に車内販売用のリフトを設置。重量物であるカートによる車内販売を可能としました。
先代「Max」のE1系では、このリフトは設置されていませんでした。そのため車内販売員は、カートではなく手持ちのカゴを使用して車内を巡回していたとのこと。カートよりも搭載量は限られるとはいえ、飲み物を大量に詰め込んだカゴを持ち、12両編成のE1系で車内販売するのは重労働だったそう。このリフトの設置によって、車内販売員の重労働は幾分か緩和されることとなりました。
なお、初代2階建て新幹線である100系では、階段のリフトは装備していませんでした。その100系での装備場所はというと、食堂車。2階建て車両である食堂車は、2階に客席、1階に厨房を設置していました。この厨房から客席へと料理を運ぶために、リフトが設置されていました。