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新幹線最後の売店など、2階建て新幹線「Max」引退とともに消える設備4選

2021年9月26日(日) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

2.今どき珍しいリクライニング不可!な2種類の座席

座席定員の確保を第一として生まれたE4系では、特に旅客が集中すると想定された1~3号車の2階自由席は、座席配置が一般的な3-2列ではなく、3-3列の配置となりました。この2階自由席用の座席は、新幹線では珍しい、非リクライニングシートとなっています。

背もたれの角度固定、3-3列という、割り切った設計の座席
背もたれの角度固定、3-3列という、割り切った設計の座席

詰め込み設計とも取れるこの座席ですが、背もたれはある程度の傾きがあるため、意外と座り心地は快適。定員第一ではありますが、それでも旅客の快適性に配慮した設計が垣間見えます。

なお、先代のオール2階建て車両であるE1系でも、この3-3列配置の座席は採用されていました。E1系では、ラッシュ時以外ではさらに快適に使えるよう、中央席(B・E席)の背もたれに収納式のアームレストを設置するという仕掛けがありました。このギミックは、残念ながらE1系のリニューアル時に消滅。現在鉄道博物館に保存されているE1系では、E4系と同様の座席を搭載しています。

E1系のリニューアル後の座席
E1系のリニューアル後の座席

また、E4系ではもう一つ、リクライニング不可の座席を設置しています。それが、デッキ部の折り畳み式補助いす。まるで京阪神の新快速電車のような装備ですが、ラッシュ時に多くの通勤客を輸送し、かつ駅間距離が長い新幹線であれば、客室内で空席を見つけられなくとも、デッキ部でとりあえず着席が可能です。

この補助いすは、自由席車両となる1~3号車のデッキ部に設置。1編成817人の定員にはカウントされていない、員数外の座席となっています。

デッキに設置されている折り畳み式の補助いす
デッキに設置されている折り畳み式の補助いす

ちなみに、新幹線のデッキ部補助いすはE4系が最後の装備車両ですが、特急用車両では他にも装備した車両があります。JR東日本では、「成田エクスプレス」用のE259系に設置。全席指定制列車である同列車において、満席となった場合に座席指定なしで発売する「立席特急券」の利用者向けに装備したものです。

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