4.高速化と共に消えた売店
E4系の5号車には、売店が設置されています。かつては多くの形式で見られたこの売店も、新幹線ではE4系が最後の設置車両となりました。
かつての優等列車では、食堂車や「ビュフェ」といった供食設備を有することが当たり前で、これは0系(当初はビュフェ)や100系にも引き継がれていました。しかしながら、列車の高速化や利用者の行動変化によって、次第に列車内で調理するスタイルは廃れ、売店の横に飲食スペースを設けたカフェテリアや、販売設備のみの売店へと変化していきました。
先述の通り、先代「Max」であるE1系では、デッキに車内販売用のリフトがありませんでした。そのため、巡回する車内販売をサポートする形として、車内に売店を設置していました。ワゴンによる巡回が可能となったE4系でもこれは引き継がれ、車内販売基地も兼ねて売店の営業が継続されてきました。
東海道・山陽新幹線では2003年で廃止された車内売店設備。2階建て車両という特殊さ故にE4系に残った売店も、いよいよ終わりの時を迎えます。