7月18日に、東武鉄道が復元作業を進めてきたSL「C11形123号機」が、いよいよ営業運転を開始します。
この123号機は、もとは1947年に江若鉄道向けに製造された車両。製造当時は「C111」と名乗っており、1957年からは北海道の雄別炭礦(ゆうべつたんこう)鉄道、1970年からは釧路開発埠頭で活躍してきました。1975年に引退し、以降は道内で静態保存されてきましたが、2018年に日本鉄道保存協会から東武博物館が同機を譲り受け、動態復元作業が進められることとなりました。
2018年から2022年まで、4年弱の期間をかけて動態復元作業が進められてきた123号機。その復元作業の模様を、鉄道コム編集部の取材写真で振り返ります。
約40年眠り続けたSL、動態復元作業のスタート
2018年11月14日、後に123号機となるC111が、東武鉄道の南栗橋車両管区に搬入されました。
50年近く静態保存されてきたとあって、さすがに現役車両よりは痛みが目立つ様子だった同機ですが、倉庫で保管されてきたため、屋外で雨ざらし状態の保存機よりは良好な状態でした。とはいえ、このまま現役復帰できる状態ではないため、これから年単位の時間を掛けて、部品の交換や修繕といった作業が進められることとなります。
なお、当時発表されていたスケジュールでは、同機の動態復元作業完了は2020年冬の予定。また、営業運転時の車両番号については未定となっていました。