2018年3月には、恒例であるJRグループ春のダイヤ改正が行われる。同改正では、JR北海道の「北斗」が「スーパー北斗」に置き換えられる。また、中央本線の特急「スーパーあずさ」では、2017年12月より投入されたE353系への置き換えが完了し、E351系の定期列車が消滅する。同日にダイヤ改正が行われる小田急電鉄では、新型ロマンスカー70000形「GSE」が運転を開始するほか、代々木上原~登戸間の複々線化工事完了に伴って列車が増発されるとともに、朝ラッシュ時の上りロマンスカー「モーニングウェイ」「メトロモーニングウェイ」も運転を開始する。このほか、JR東海との直通特急「あさぎり」が、「ふじさん」へと名称を変更する。春には、京王電鉄でもダイヤ改正が行われる。このダイヤ改正では、2017年9月より先行投入されている新型車両5000系を使用し、京王初となる座席定員制列車が運転を開始する。
各社の新型車両も目白押しだ。東急では、田園都市線に16年振りとなる新型車両、2020系が投入されるほか、大井町線にも同形式の兄弟車、6020系が投入される。相鉄では、2022年に開業予定の「神奈川東部方面線」を見据え、20000系が投入される。また、JR北海道とJR東日本では、共通設計となるH100形・GV-E400系の量産先行車が春にお目見えする予定だ。両形式は、ディーゼルエンジンで発電した電力を使用しモーターを回す電気式気動車。製造から1年間は各種試験を行い、2019年以降、量産車が製造される予定だという。
このほか、既存車両を改造した車両の投入もいくつか発表されている。1月には、209系を改造し、自転車をそのまま載せることができる「B.B.BASE」が、4月には、日光線で205系を改造した観光列車「いろは」が、また夏には、山陰エリアで観光列車「あめつち」が、それぞれ運転を開始する予定だ。私鉄でも、大幅なリニューアルを行った叡山電鉄の観光車両「ひえい」が、春に運転を開始する。
一方で、すでに引退が発表されている車両もある。JR北海道で活躍していたキハ183系は、「スラントノーズ」と呼ばれる高運転台車両など、旧型のグループが3月のダイヤ改正で引退する。また、東京メトロ千代田線の6000系や都営地下鉄新宿線の10-000形も、新型車の投入完了にともない、引退する見通しだ。