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2017年の鉄道を振り返る[ 路線・総合編]

2017年は、1987年の国鉄民営化、JRグループ発足から30年の節目にあたり、JR各社では、記念イベントの開催、記念列車の運転などをおこなった。同グループ7社を挙げての記念企画としては、「24の列車で繋ぐ じっくり日本列島縦断10日間」のツアーが12月に開催。JR貨物のEH500形が牽引するカシオペア、現美新幹線の仙台~大宮間での運転など、話題を集めた。JR東日本では発足30周年以外に、東北・上越新幹線の開業35周年、山形新幹線25周年などをまとめ「新幹線YEAR」と銘打ったキャンペーンを展開。開業記念日にあわせ、新幹線の団体臨時列車の運行などをおこなった。

国鉄やJRから第三セクターに転換して30年を迎えた、信楽高原鐵道、伊勢鉄道、天竜浜名湖鉄道、会津鉄道、若桜鉄道なども記念行事を実施。大手私鉄では、東武が120周年、相鉄が100周年、東京メトロが90周年など、創立年や開通年を起点とする記念イベントを相次いで実施した。

路線の動向としては、線区の大半を占める可部~三段峡間が2003年に廃止された可部線が、廃止区間の一部を復活する形で延伸。3月のダイヤ改正にあわせ、可部~あき亀山間(約1.6キロ)が開業した。また、東日本大震災で被災した路線のうち、常磐線の浪江~小高間が4月に、竜田~富岡間が10月にそれぞれ運転を再開。一方で、7月の九州北部豪雨により、久大本線や日田彦山線など、10月の台風21号により、関西本線や南海線などがいずれも一部区間で不通になり、日田彦山線を除き、今なお復旧工事が進められている。このほか、長らく休止扱いだった西武安比奈線は、5月に正式に廃止となった。

新しく開業した鉄道駅は、JRでは、可部線延伸区間の河戸帆待川駅、あき亀山駅、山陽本線の寺家駅、磐越西線の郡山富田駅、私鉄では、三陸鉄道の十府ヶ浦海岸駅、秩父鉄道のソシオ流通センター駅、東武の東武ワールドスクウェア駅の計7駅。気仙沼線BRT、大船渡線BRTでは、2駅ずつ新駅が設置された。駅の廃止は、JR北海道管内で3月のダイヤ改正にあわせて行われ、千歳線の美々、根室本線の島ノ下、稲士別、上厚内、釧網本線の五十石、函館本線の東山、姫川、桂川、北豊津、蕨岱の計10駅が営業を終えた。

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