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車体更新で誕生 生まれ変わった鉄道車両たち

2020年5月9日(土) 鉄道コムスタッフ

展望車から通勤電車へ

2008年にデビューした名古屋鉄道の5000系。この形式は、特急用車両の1000系「パノラマSuper」の機器を流用して製造された車両です。

特急用車両から一般形車両に生まれ変わった5000系
特急用車両から一般形車両に生まれ変わった5000系

かつての名鉄では、全車両が特別車で構成される特急と、特別車と一般車を併結した特急の、2種類の特急を運行していました。しかし同社は、経営戦略見直しの一環で、「ミュースカイ」を除く全車特別車特急の廃止を決定。2008年のダイヤ改正において、「ミュースカイ」を除く全ての特急を、一部特別車の編成による運用に統一しました。

1000系のうち、一般車を併結していなかった4両編成15本は、このダイヤ改正で全ての運用を喪失しました。しかし、1988年より製造が始まった1000系は、まだまだ機器類は継続使用が可能な経年状態。この1000系の機器を流用する形で、4両編成14本の5000系が製造されました。

当時の最新型車両である3150系・3300系と同様のステンレス車体を持つ5000系ですが、両形式と異なり前面は非貫通形。機器の違いにより両形式とは連結運転ができないため、前面の配色パターンも変更されています。

運転機器類は基本的に1000系のものを流用。直列段と並列段を任意に選択できる独特なマスコンも、1000系より引き継がれています。

名鉄では、5000系以前にもさまざまな機器流用車を製造した経歴があります。近年まで活躍していた車両では、7500系「パノラマカー」の機器を流用した1030系・1230系・1380系、初代5000系の台車や主電動機などを再利用した5300系など。パノラマSuperに影響を与えた8800系「パノラマDX」も、7000系の機器を流用した車両でした。

 

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